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【 道明寺の、気持ち 】 ガシャーン―― 大きな音を立てて、テーブルの上の皿が、落ちた。 その反動で、滅茶苦茶高い、俺の服は汚される。 怒り狂ってる俺に、従業員の一人が、歯向かってきた。 庶民の女の分際で、俺様に歯向かうなんて、いい度胸してやがる。 でも結局最後には、床に這い蹲るように、土下座させてやった。 そしたら総二郎が、その女が英徳だって言うから、次の日からソイツをターゲットにして、退学ゲームを始めた。 女の退学ゲームは初めてだったけれど、俺には男だろうが女だろうが関係ね〜。 ソイツが根をあげて、退学にさえ持ち込めれば、それで俺の気は済むんだ。 女なんて、低俗で、頭が悪くて、醜くて、すぐ泣く、汚ね〜生き物。 興味すら、湧かない。 男より、容易いだろう。 そう思っていた。 けど、ソイツは結構しぶとくて、なかなか退学しね〜。 裏で手を回して、散々やってみたけど、いつも平然としてやがる。 その態度が、俺をイラつかせた。 ふざけんなっ。 女の分際で。 許せね〜。 俺は頭に来て、最後通告を突きつけようと、ソイツの後をつけまわした。 この前の店にも、行ってみた。 そこでのソイツは、学園にいる時の、無表情な様子とは、打って変わって、やけに楽しそうに、働いていやがる。 今この瞬間、ソイツは、学園でのイジメなんて、少しも気にしている様子がね〜。 心底楽しそうに、その時を過ごしている。 あんなに酷い目に遭わせてるのに、なんであの女は今笑ってるんだ? その顔に、異常なまでの怒りを感じる。 俺のやり方が、甘いのかもしれない。 だから俺は、自らの手でソイツに、制裁を加える事に、決めた。 バイトの帰り道。 ソイツが一人になる所を見計らって、俺は後ろから呼び止める。 その声に、心底怯えた悲鳴をあげて、ソイツは振り向いた。 学園での、冷静な表情は消えて、恐怖に慄いた顔を、俺に向けていた。 俺はその顔を、もっと苦痛に歪ませてやりたくて、女を一番傷つける方法を選び、実行した。 学園ではいつも、平然としていたソイツの表情も、見る見ると阻喪(そそう)していく。 いい気味だ、そう思った。 女が怯えた顔をしてるから、何だって言うんだ。 んなもん、俺には関係ね〜し。 ズタズタにして、二度と立ち直れないようにしてやる。 俺はその時、怒りのあまり、正気を失っていた。 そしてソイツに圧し掛かり、必死に顔を背けて、無駄な抵抗をしている、ソイツの唇を、強引に奪う。 この時の俺は、ただ本能のままに、ソイツを滅茶苦茶にしてやろう、それしか考えていなくて。 何の抵抗も出来ないソイツを見て、俺の中の欲望が満たされていく。 もっともっと怯え震えて、泣き叫んで助けを乞えばいい。 そうしたら許してやらね〜でもない。 その時の、俺の気持ち次第だけど。 でも、ふと、俺の唇に、何かの液体が、触れた。 なんだ? 最初は、雨でも降ってきたのか、と思った。 少し顔を上げたら、それがソイツの涙だと言う事に、気がついた。 ソイツは、泣き叫ぶ事も出来ないで、ただ体中の力を入れて、泣いていた。 唇を噛み締めて、必死で堪える様に、顔を背けて。 多分自分でも、知らないうちに泣いているんだ。 そう思った。 そんな女の顔を見たのは、初めてだった。 何故だか、心がズキンと痛む。 この俺様が、一介の庶民の女ごときに、何、感傷に浸ってんだよっ。 そう思ったけど、俺は暫くその場所から、動けなかった。 ソイツは、怯えた表情で、俺の事を見上げている。 止めろ。 そんな目で俺を見んな。 胸糞悪い。 俺はその目に耐えられなくなって、不意と目を逸らし、体を避(よ)ける。 ソイツに後ろを向いて、この動揺した顔を、見せないようにしていた。 それで、逃げていくかと、思っていた。 でも、そんな気配もなくて、少し心配になって、振り返る。 ソイツはまだ、俺が突き飛ばした場所から、立ち上がってもいない。 その場所に突っ伏したまま、両手で顔を覆い、声を殺して、嗚咽している。 どうやら恐くて、立ち上がる事すら、出来ないようだ。 気まずかったけど、どうにかしてやらなきゃ、そう思って歩み寄る。 暗がりだったから、俺の表情が、見えなかったのかもしれない。 俺が近づいてきた事に、恐怖の悲鳴をあげた。 俺は慌てて立ち止まり、その場所から動かずに、ただ手だけを、差し出した。 ソイツは最初迷いながら、俺の手を恐る恐る掴む。 小さくて、柔らかくて、か細い手だった。 女ってヤツは、こんなに華奢な生き物だったんだな。 この時、初めてそう思った。 その後、歩けそうにないソイツを抱き上げて、家まで送っていった。 俺の事を、縋るように見てくる、ソイツの視線が、俺の心をチクチクと刺していく。 こんな気持ちになったのは、初めてだった。 すぐ泣く女なんて、足手纏いで、どうしようもね〜生き物。 そう思っていたはずなのに、俺は何やってんだ。 コイツを滅茶苦茶にしてやろうと、思っていたはずなのに。 ほんと、何やってんだ、俺―― でも、自分が情けなくて、卑怯で、どうしようもね〜男だって、その時初めて、後悔した。 力関係が、格段に違うような、こんな小さな生き物に、何やってんだよっ。 バカだろ、俺。 そう思ったら、申し訳なくて、仕方が無くなった。 「ごめん――」 それだけ、背中に投げ掛けて、俺は逃げるように、その場を去っていった。 http://webclap.simplecgi.com/clap.php?id=mamag 続きが読みたい! と思ってくれましたら、こちらを押して拍手を送ってやって下さいませ。←前書きへ ←長編目次へ 二次創作小説【花より男子-長編-自分でも、分からない】へは、 下にある( 《前記事 ・ TOPへ ・ 後記事》 )の、後記事》から進む事が出来ます。他作品をご覧になりたい場合は、 同じく下にある( 《前記事 ・ TOPへ ・ 後記事》の、TOPへから戻って、左サイドバーのテーマカテゴリより、ご希望の作品のテーマをクリックすると進む事が出来ます。 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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o(^▽^)oこんばんは |
由美猫 2008/07/10 23:38 |
由美猫さん、いつもコメ、有難う☆⌒(*^∇゜)v |
木立カミツレ 2008/07/11 13:46 |
所で由美猫さん、(見てくれていると良いのだけれど・・・・・・) |
木立カミツレ 2008/07/11 16:18 |
(><;)ごめんなさい!小説書いていた頃はあるけど |
由美猫 2008/07/13 20:20 |
そうでしたか。 |
木立カミツレ 2008/07/13 22:07 |
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