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【 全ての謎が解けた 】 都会のイルミネーションを、存分に堪能して、ヘリコプターを降りたあたしは、何度も何度も道明寺に手を合わせた。 あまりの感激に、一人、はしゃぎまくる。 でも、そんなあたしに比べて、道明寺の心中は複雑なよう。 あたしはそういう事には、鈍感みたいで。 何も、分かっていなかった。 道明寺の、気持ち。 あたしがヘリで、ふと零した言葉が、道明寺の心に、深く突き刺さっていたようだ。 当の本人は、てんで自覚なし。 「牧野――」 不意と後ろから呼びかけられて、機嫌よく振り向いたあたしは、 クイと、 体が引っ張られて、 次の瞬間、 気がついてみたら、 あたしは、道明寺の、胸の中にいた。 ! あまりにも突然で、予想もしなかったその出来事に、あたしは呆然となる。 あたしを包む、道明寺のその胸は、ドクドクと強く、鼓動している。 息苦しいほどに、強くあたしを抱きしめる、道明寺。 何で? 多くの疑問が沸いてくる。 何してるの? 道明寺―― そう思ったけれど、言葉が発せない。 苦しくて。 ううん、それだけじゃなくて。 酷く緊張して。 言葉を失う。 あたしの胸も、ドクドクと脈打っていた。 そんなあたしの耳に、何か聞こえてきた。 今、何て――? 道明寺は今、何て言ったの? 「好きだ――」 え―― 誰を――? 「俺は牧野が好きだ――」 嘘―― 何、言ってるの? あたしの頭は、その言葉を何故だか受け付けない。 だって、そうでしょう。 道明寺が、あたしを好きだって? そんな夢みたいな事が、あるわけないじゃない。 あたしは、イジメのターゲットだったのよ。 それに何より、あたしと道明寺じゃあ、釣り合うものなんて、何もない。 平凡な、一介の庶民。 少しくらいキレイなら、それだけで理由になるかもしれない。 でもあたしの顔は、どこからどう見ても、十人並み。 スタイルだって、いいとは言えない。 そんなあたしを捕まえて、何言ってるの? まさかこれも、何かの罠? あたしをその気にさせて、後でボロ布みたいに、捨てる気なのかな。 でも、何故だかあたしの本能は、そうじゃないと反応している。 だって―― あの日とは、違う。 あの夜の、ただ強引なだけの、男の力を見せつけるような、乱暴な力とは、違っていた。 道明寺の、あたしを抱きしめるその手が、あまりにも優しくて。 強く抱きしめられているけれど、でも優しい。 強いのは、あたしへの想いだって、何となく分かる。 今日で終わらせたくない。 アイツは、そう言った。 ああ、そう。 今日二人が会ったのは、この前のお礼だから。 お礼が済めば、あたし達を繋ぐものは、何もない。 そう思ったって。 ヘリであたしがそう言ったって。 最後に有難う、って。 何気なしに、発した言葉だったけれど、道明寺にとっては、重く圧し掛かっていたみたいで。 これで終わりかよ、って、思った、って。 これで終わりなんて、耐えられない、って。 道明寺は言った。 そしてあたしにも、そう聞いた。 お前はこれでいいのか、って。 明日から普通に、ただ擦れ違いざまに、よぉ、そう声を掛け合うだけの、そんな仲に戻って、それでいいのか、って聞かれた。 そうはっきり、言葉に出して聞かれたら、あたしの心臓は、ズキンと鈍い痛みを覚えた。 だからって、あたしは道明寺の事が好きなのだろうか。 そんな事、考えもしなかった。 ただ、道明寺の思い上がりを、圧し折ってやる事しか、頭になかったから。 だってあたし、イジメられたのよ。 道明寺は、それを仕掛けた、張本人なのよ。 それなのに、行き成り、好き、だなんて言われても。 でも、そう思う半面で、あの夜から今迄に、道明寺がしてきた、訳の分からない行動の意味が、分かった気がした。 全部が、繋がった。 そういう事だったんだ。 思い切り、あたしの勘違い。 あれは全部、あたしへの想いだったのかもしれない。 嘘みたいだけど。 未だに、夢でも見ているみたい、だけど―― でも、待って。 あたしにも、考える時間が欲しいの。 道明寺の事を、自分はどう思っているのか、ゆっくり考えさせて欲しい。 その時のあたしは、それだけしか言う事が、出来なかった。 でも、そんなあたしの気持ちを、道明寺は確り受け止めてくれた。 あたしの気持ちを、確かめる時間。 それにだけは答えて欲しい、と、あたし達は、これからも二人で会おうと、そう決めた。 その日の最後に、道明寺は、今迄見た事もない位に、柔らかい笑顔で、心底嬉しそうに、笑った。 http://webclap.simplecgi.com/clap.php?id=mamag 続きが読みたい! と思ってくれましたら、こちらを押して拍手を送ってやって下さいませ。←前書きへ ←長編目次へ 二次創作小説【花より男子-長編-道明寺の気持ち】へは、 下にある( 《前記事 ・ TOPへ ・ 後記事》 )の、後記事》から進む事が出来ます。他作品をご覧になりたい場合は、 同じく下にある( 《前記事 ・ TOPへ ・ 後記事》の、TOPへから戻って、左サイドバーのテーマカテゴリより、ご希望の作品のテーマをクリックすると進む事が出来ます。 |
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